「療育を辞めたい・・・。」 【療育に取り組む保護者さまからの質問シリーズ】
埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」がお届けする、求職者向けコラム。
今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、
「療育を辞めたい・・・。」
こちらについて、ぷりんしぱる門井教室、児発管(児童発達支援管理責任者)新井の視点からお答えしていきます。
それではさっそくいきましょう!
療育を辞めたい理由とは?
お子さまの療育に一生懸命取り組んでいる保護者さまでも、療育を辞めたいと思うことはあります。
なのでまずは、なぜお子さまの療育を辞めたくなってしまうのか、その理由について保護者さまと一緒に向き合っていきますのが、多い理由は次の通りです。
子供の成長・発達を実感できていない
療育を辞めたいと思う理由で一番多いのは、「療育による自分の子供の成長・発達を実感できていない」ということです。
保護者さまとしては、日々の生活もある中で、一生懸命療育に取り組んできたのに、その成果が見えないというのは、とても辛いことなのです。
また感情的にではなく、お子さまの成長や発達を冷静に観察した結果、「療育を続ける必要はないのでは?」と思われる保護者さまもいらっしゃいます。
療育施設との不安な人間関係
療育施設での人間関係が不安に感じる場合も、保護者さまが療育を辞めたいと思う理由の一つです。
具体的には、施設の先生やスタッフとのコミュニケーションが上手くいかない場合、お子さまや保護者さま自身がストレスを感じることがあります。
また、他の利用者やご家族と良い関係が築けない場合、お子さまが同じような状況になるのでは、と不安になることもあるのです。
親子間の気持ちのギャップ
また、保護者さまは療育の効果や必要性を感じていても、お子さまの方が療育を受け入れられず、拒否反応を示すことがありますが、このような場合、お子さまのことを思う保護者さまとしては、療育を続けることは難しいと思ってしまうこともあります。
お子さまの幸せと成長を第一に考えて、療育を辞めることを選択しようと考えるのです。
仕事や生活と療育を両立させることが難しい
仕事や生活と療育を両立させることが難しい場合も、保護者さまとしては療育を辞めたい理由の一つとなります。
具体的には、療育施設への送り迎えやお子さまとの時間を確保することが大変であったり、仕事との兼ね合いで、療育の負担が大きくなってしまうことがあるのです。
療育辞めるタイミングとそのサイン
そして児発管の立場として、「療育を辞めることもひとつの選択肢です」ということは保護者さまにしっかりお伝えしていますが、療育を辞めるタイミングとそのサインはたとえば下記の場合です。
お子さまの様子が変わったとき
お子さまの様子が変わったとき、療育を辞めるべきか検討するべきタイミングだと言えます。
例えば、お子さまが療育で得たスキルや知識を活用して、自分で問題を解決できるようになった場合、これはプラスの意味で療育を辞めるタイミングだということですね。
また、お子さまが療育に通うことがストレスになってしまい、悩むようになった場合も、療育を辞めることを検討することになるでしょう。
他にも、お子さまの興味や学習への意欲が変化し、療育がお子さまにとって適切でなくなる場合もあります。
療育に通うのが苦痛だと感じたとき
先ほども少しお話ししましたが、「お子さまが療育に通うのが苦痛だと感じた」場合は、療育を辞めるべきか検討するべきタイミングだと言えます。
その理由はいろいろ考えられますが、例えば、お子さま自身の気持ちや、先生との関係、療育の内容があっていないケースなどが考えられますよね。
家庭や仕事の状況が変わったとき
ご家庭や保護者さまの仕事の状況が変わり、療育に時間をかけることが難しくなった場合、療育を辞めるべきか検討することもあるでしょう。
療育はお子さまではなく、ご家庭や保護者さまのサポートは必須となりますので。
療育辞める前に試してみるべき方法
療育を辞めたいと思ったら、衝動的に行動に移さず、まずはこれからお話しする方法を試していただくよう、保護者さまにはお伝えしています。
療育の内容や方法を見直す
お子さまが療育に馴染めない場合、「療育の内容や方法が合っていない」ということが考えれます。
なので、まずは先生や専門家と相談し、お子さまに合った療育の内容や方法を見直すことを検討するようおすすめしてみてください。
例えば、「これまでは個別療育だったのを、集団療育に変えてみる」などがありますが、ちなみに「個別療育」と「集団療育」の違いについては
- 個別療育:言語聴覚士や作業療法士、理学療法士や保育士、また児童指導員の先生と一対一で関わる
- 集団療育:お子さまと集団生活を送る中で、有資格者の先生がお子さまの社会性(子供同士の関わり合いや困った時の意思疎通の方法など)を観察していく
という点になります。
個別療育での各有資格者のメリット
また個別療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。
- 福祉系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性に合わせ、関わり方や寄り添い方を提供できる
- 医療系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性を専門的な視点で観察し、それぞれに合わせたプログラムで支援を提供できる
集団療育での各資格者のメリット
そして集団療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。
- 福祉系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性と周りの環境での関係性に合わせ、環境の配慮に必要なものを観察し取り入れていく
- 医療系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性を集団において違った視点を持つことで、集団と個別でのお子さまの特性の変化などを観察し、支援や環境的配慮を考察できる
療育施設とのコミュニケーションを改善する
お子さまの様子がおかしいと思っても、療育施設とのコミュニケーションがうまくいっていない場合は、お子さまの状況や悩みが保護者さまに伝わらないことがあります。
なので、定期的に療育施設の先生やスタッフと話し合い、お子さまの様子や進歩などを確認するよう、保護者さまのお伝えしています。
また、保護者さまの意見や希望も施設には遠慮なく伝え、協力してお子さまの療育に取り組んでいくよう、児発管としても全力でサポートしています。
他の療育施設を検討する
現在の療育施設がお子さまに合わない場合、他の療育施設や支援を検討するよう、保護者さまにはお伝えしています。
療育施設の選び方についてですが、具体的には下記のポイントをおさえて選んでみるよう、保護者さまにお伝えしています。
- お子さまとスタッフの人数バランスが良い
- 見学の対応をしているスタッフの雰囲気が良い(「笑顔がある」など)
- 施設で行なっている活動の意図・目的がしっかりしている
- スタッフの勤務先への所属意識がしっかりしている
また、この記事を読んでくださっているあなたが、療育施設への就職・転職を考えているのであれば、
- 施設見学の際にお子さまとの関わる時間を設けてくれたり、各有資格者のスタッフに見学の対応をしてもらい、実際に働き方などを聞ける体制を取っているか
- 新卒の学生さん向けに「インターン」や「職場体験会」などの機会を設け、就職するにあたり知りたい情報や体験をいつでも快く提供してくれる施設なのか
このあたりをポイントとして、施設を見学してみることをおススメします。
療育施設で働いている多種の専門家(有資格者)たち
療育に関わる専門家(有資格者)は、下記のように多種にわたります。
- 保育士
- 児童指導員
- 作業療法士
- 理学療法士
- 言語聴覚士
そして、このような資格を持った人たちが、現場ではどのような療育をしているのか、資格別にご説明させていただきますね。
保育士
保育のプロであり、お子さま(特に児童発達支援による未就学)へ行き届いた支援が行えるようになるために働いています。
ちなみに「行き届く」とは、未就学のお子さまの気持ちや行動に寄り添い、また発達の観点のみならず、お子さまへの関わり方や声のかけ方、そして未就学のお子さまに興味を惹かせるような世界観や、楽しめる遊び作りの提供などを行っています。
児童指導員(教員資格)
学校教師としての経験やそれを目指す過程で学んだこと、また実習で培った経験を、放課後等デイサービス(就学後)でお子さまと関わる際に活かしています。
就学後のお子さまの関わり方や声のかけ方、学習支援の寄り添い方や活動の立案など、大いに児童指導員としての知識やスキルを活かせますよ。
作業療法士
児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた微細活動など身体の細かい動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。
学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに作業療法士としてのの知識やスキルを活かすことができます。
また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、作業療法士としてのスキルを活かすことができますよ。
理学療法士
児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた粗大活動など身体の大きな動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。
学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに理学療法士としての知識やスキルを活かせます。
また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、理学療法士としてのスキルを活かすことができますよ。
言語聴覚士
児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた発語や認知、摂食や嚥下などに関する検査と評価を行います。
特に児童発達支援では、発語や認知に関するプロフェッショナルとして活躍するケースが多いですね。
相手からの言葉を正しく認知する能力や、自分の気持ちを言葉として発語する能力など、言語療法は4~5歳ごろから始めるケースが多いと言われていますが、対象となるお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。
学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに言語聴覚士としての知識やスキルを活かせます。
また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、言語聴覚士としてのスキルを活かすことができますよ。
ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。
そして、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!
「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」
という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。
感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。
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※採用に関するご相談や職場見学会の詳細は、【こちら】または【下記バナーをタップ】よりご確認ください。
療育の施設へ転職する前に知っておきたいこと
そしてもし、この記事を読んでくださっているあなたが療育の施設へ転職したいと思った場合、ぜひ下記のポイントを施設の見学会や企業説明会で確認することをおすすめします。
- 入職してから専門的な仕事ができるのか?
- 様々な専門職の先生がいることで支援の方向性がバラバラになっていないか?
まとめ
今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、
「療育を辞めたい・・・。」
こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきました。
ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。
ぷりんしぱるは「勉強についていけない」「お友だちとうまく遊べない」「集中して物事に取り組めない」など、発達・成長に心配のあるお子さまや、障がいを持ったお子さまを対象とした施設です。
ご家族の不安に寄り添い、ご相談しながら、お子さま一人一人が「主役(プリンシパル)」として人生を歩めるよう「発達基礎プログラミング」の考え方に基づいた最適な療育プランをご提案させていただいています。
お子さまがたくさんの仲間と共に楽しみながら成長できる、笑顔あふれる未来づくりを全力で支援いたしますので、ご興味があればお気軽にご連絡ください。
また、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!
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