療育はいつから始めるべき?適切なタイミングと効果的な方法【療育に取り組む保護者さまからの質問シリーズ】

埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」がお届けする、求職者向けコラム。

今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、

「療育は、いつから始めるべきなのか・・・?」

こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきます。

療育の基本知識:お子さまの障がいと発達支援を理解する

療育について、現在あまり詳しくなかったり、知識がなくても、安心してください。

ここではまず「療育とは何なのか?」など、療育について基本的な知識についてご説明していきます。

そもそも「療育」とは?

療育とは、「障がいや発達の問題があるお子さまたちを支援するための教育や療法」のことです。

そして療育の目的は、「お子さまたちを自立させ、自分の力で社会生活が送れるようにする」ということです。

療育を行うことで、お子さまたちが困難を克服したり、学習や運動、コミュニケーションの能力を向上させることができます。

また療育は、専門家がお子さまの個別のニーズに合わせて行うので、お子さまたちにとって効果的な方法が用いられるのです。

発達障がいを持つお子さまたちの特性(自閉症スペクトラム・ADHD(注意欠陥多動性障がい)など)

発達障がいとは、「お子さまたちの学習や運動、言語、行動などの発達が遅れる状態」のことを言いますが、よく知られているところでは、自閉症スペクトラムやADHD(注意欠陥多動性障がい)などがあります。

そして、発達障がいの特性はお子さまそれぞれで異なりますが、その中でもコミュニケーションや注意力、集中力に問題があることが多いです。

療育で行われること(個別療育や集団療育など)

療育で行われることは、お子さまたちの特性や年齢によってさまざまではありますが、以下は療育でよく用いられる支援方法です。

  • 個別療育: お子さま一人ひとりのニーズに合わせた教育や療法が行われます。
  • 集団療育: 複数のお子さまたちが一緒に学習や運動を行い、お互いに刺激を受け合います。
  • コミュニケーション療育: 言語や非言語のコミュニケーション能力を向上させる方法が取り入れられます。
  • 運動療育: 運動能力を向上させるためのプログラムが行われます。
  • 医療的ケア: 必要に応じて医療的なケアが提供されます。

そして多くの方が気になるところとしては、「個別療育と集団療育は、結局何が違うのか?」という点がありますが、これは

  • 個別療育:言語聴覚士や作業療法士、理学療法士や保育士、また児童指導員の先生と一対一で関わる
  • 集団療育:お子さまと集団生活を送る中で、有資格者の先生がお子さまの社会性(子供同士の関わり合いや困った時の意思疎通の方法など)を観察していく

というところが違いとなります。

個別療育での各有資格者のメリット

また個別療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。

  • 福祉系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性に合わせ、関わり方や寄り添い方を提供できる
  • 医療系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性を専門的な視点で観察し、それぞれに合わせたプログラムで支援を提供できる

集団療育での各資格者のメリット

そして集団療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。

  • 福祉系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性と周りの環境での関係性に合わせ、環境の配慮に必要なものを観察し取り入れていく
  • 医療系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性を集団において違った視点を持つことで、集団と個別でのお子さまの特性の変化などを観察し、支援や環境的配慮を考察できる

療育を受けるタイミング:「いつから始めるべきか?」保護者さまへ児発管としてお伝えしたいこと

「療育はいつから始めるべきなのか?」という療育を受けるタイミングはとても気になるところだと思いますが、この答えとしては、「療育は早く始めるほど効果的」だと言えます。

「早期療育」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、なぜ療育は早く始めるほど効果的だと言えるのでしょうか?

このことについて、次に詳しくご説明していきます。

早期発見と早期療育の重要性について

療育においては、「早期発見・早期療育」が重要だと言われています。

早期発見については、お子さまの発達の遅れや障がいがある場合、そのことに早く気づいてあげられれば、その分早く適切な支援が受けられます。

そして早期療育も重要で、その理由としては下記が挙げられます。

  • お子さまの運動や言葉などの発達が良くなります。
  • お子さまの自信やコミュニケーションが上手になります。
  • ご家族も、お子さまの特性を小さいうちから理解し、上手に支えられます。

療育の対象年齢は、「発達障がいが認められる幼い時期から」となり、早期に療育を始めるられるほど、お子さまの成長や自立に向けた効果が高まる可能性があります。

ただしもちろん、早期療育を始める前にも、専門の医師や施設と相談することが大切です。

療育の施設へ転職する前に知っておきたいこと

もし療育の施設へ転職したいと思った場合、ぜひ下記のポイントを施設の見学会や企業説明会で確認することをおすすめします。

  • 入職してから専門的な仕事ができるのか?
  • 様々な専門職の先生がいることで支援の方向性がバラバラになっていないか?

療育に関わる専門家と施設のご紹介

療育を始めたら、驚かれるかもしれません。

というのも療育には、さまざまな専門家が関わってくることになり、その専門家の方々が一丸となって、お子さまの健やかな成長のために汗を流してくれるのです。

そして、療育の施設もさまざまな種類がありますので、このあたりを次にご説明していきましょう。

療育に関わる多種の専門家たち

療育に関わる専門家は、下記のように多種にわたります。

  • 保育士
  • 児童指導員
  • 作業療法士
  • 理学療法士
  • 言語聴覚士

そして、このような資格を持った人たちが、現場ではどのような療育をしているのか、資格別にご説明させていただきますね。

保育士

保育のプロであり、お子さま(特に児童発達支援による未就学)へ行き届いた支援が行えるようになるために働いています。

ちなみに「行き届く」とは、未就学のお子さまの気持ちや行動に寄り添い、また発達の観点のみならず、お子さまへの関わり方や声のかけ方、そして未就学のお子さまに興味を惹かせるような世界観や、楽しめる遊び作りの提供などを行っています。

児童指導員(教員資格)

学校教師としての経験やそれを目指す過程で学んだこと、また実習で培った経験を、放課後等デイサービス(就学後)でお子さまと関わる際に活かしています。

就学後のお子さまの関わり方や声のかけ方、学習支援の寄り添い方や活動の立案など、大いに児童指導員としての知識やスキルを活かせますよ。

作業療法士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた微細活動など身体の細かい動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに作業療法士としてのの知識やスキルを活かすことができます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、作業療法士としてのスキルを活かすことができますよ。

理学療法士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた粗大活動など身体の大きな動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに理学療法士としての知識やスキルを活かせます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、理学療法士としてのスキルを活かすことができますよ。

言語聴覚士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた発語や認知、摂食や嚥下などに関する検査と評価を行います。

特に児童発達支援では、発語や認知に関するプロフェッショナルとして活躍するケースが多いですね。

相手からの言葉を正しく認知する能力や、自分の気持ちを言葉として発語する能力など、言語療法は4~5歳ごろから始めるケースが多いと言われていますが、対象となるお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに言語聴覚士としての知識やスキルを活かせます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、言語聴覚士としてのスキルを活かすことができますよ。

ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。

そして、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!

「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」

という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。

感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。

お子さまのご支援を通し、一緒に成長していきませんか?

採用に関するご相談や職場見学会の詳細は、【こちら】よりご確認ください。

療育施設の種類と選び方のポイント

療育施設にはさまざま種類がありますので、お子さまの発達や障がいの特性に合わせて選ぶことが大切になってきます。

そして療育施設の選び方についてですが、具体的には下記のポイントがあります。

  • お子さまとスタッフの人数バランスが良い(利用者一人に対してスタッフが2〜3人いる)
  • 見学の対応をしているスタッフの雰囲気が良い(「笑顔がある」など)
  • 施設で行なっている活動の意図・目的がしっかりしている
  • スタッフの勤務先への所属意識がしっかりしている

これらのポイントを意識してみてください。

また、療育施設への就職・転職を考えているのであれば、

  • 施設見学の際にお子さまとの関わる時間を設けてくれたり、各有資格者のスタッフに見学の対応をしてもらい、実際に働き方などを聞ける体制を取っているか
  • 新卒の学生さん向けに「インターン」や「職場体験会」などの機会を設け、就職するにあたり知りたい情報や体験をいつでも快く提供してくれる施設なのか

このあたりをポイントとして、施設を見学してみることをおススメします。

公的支援と療育サービスの利用方法

公的支援と療育サービスを利用する方法ですが、まずはお住まい地域の自治体にある福祉課や児童相談所などに相談してみましょう。

その後、専門の医師や担当者からお子さまの発達や障がいの診断を受けることになります。

そして診断が終わると、福祉サービスの利用申請が必要となりますので、申請を自治体の窓口で行ってください。

その申請が認められたら、療育サービスを選んでいきますので、お子さまが必要とするサービスやプログラムがある療育施設を選んで利用を開始しましょう。

ちなみに公的支援は、無料で使える場合や一部負担がある場合もあります。

利用方法や費用については自治体や施設によって異なりますので、事前に確認して有効活用してください。

具体的な療育プログラムとその効果

それでは次に、「療育では具体的に何をするのか?」という療育プログラムについてです。

療育プログラムには、「言葉の訓練」や「運動」「生活習慣の指導」などがありますが、具体的にどのようなものがあるのかをこれからご説明していきます。

「コミュニケーション能力向上」のための療育プログラム

療育プログラムのひとつとして、「コミュニケーション能力を向上させる」目的のものがあります。

療育によって、お子さまたちが言葉や行動で他の人と上手に関わることができるようになる方法を身に着けていくのです。

たとえば、自閉症やADHDなどの発達障がいがあるお子さまたちには、「そもそもコミュニケーションの方法が分からない」ということがあります。

そこで療育にって、お子さまたちは他の人と適切なコミュニケーションが取れるようになることを目指します。

具体的な方法としては、個別での指導(個別療育)や集団での活動(集団療育)で、お子さまたちが「遊び」や「学習」を通じてコミュニケーション能力を向上させることができるプログラムが用意されています。

学習障がいを理解し、お子さまに寄り添いできることを増やし、成功体験を重ねていくプログラム

これは、お子さまが学習や行動に困難を感じる原因を理解し、解決する方法を提供していくもので、このプログラムは、学習の遅れや注意力の問題など、さまざまな学習障がいに対応しています。

学習障がいを持つお子さまたちは、個別の指導や少人数の集団での活動を通じて、自分に合った学習方法を習得します。

また、専門家が行う運動や言語療法などのサポートも利用することで、お子さまの成長や発達をサポートし、学習能力を向上させることができます。

お子さまたちは、自分成功体験を積み重ねることによって、学習や生活の中で自立できるようになるのです。 

まとめ

今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、

「療育は、いつから始めるべきなのか・・・?」

こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきました。

ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。

ぷりんしぱるは「勉強についていけない」「お友だちとうまく遊べない」「集中して物事に取り組めない」など、発達・成長に心配のあるお子さまや、障がいを持ったお子さまを対象とした施設です。

ご家族の不安に寄り添い、ご相談しながら、お子さま一人一人が「主役(プリンシパル)」として人生を歩めるよう「発達基礎プログラミング」の考え方に基づいた最適な療育プランをご提案させていただいています。

お子さまがたくさんの仲間と共に楽しみながら成長できる、笑顔あふれる未来づくりを全力で支援いたしますので、ご興味があればお気軽にご連絡ください。

また、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!

「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」

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感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。

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