療育は週何回が理想なの?【療育に取り組む保護者さまからの質問シリーズ】

埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」がお届けする、求職者向けコラム。

今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、

「療育は週何回が理想なの?」

こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきます。

それではさっそくいきましょう!

療育の週回数とその効果について

療育を行う週回数によって、お子さまの成長にどのような効果があるのでしょうか?

このようにご質問に対して、最適な週回数とその理由、また具体例などについて、児発管の立場からいつも保護者さまに回答している内容を次で解説していきます。

「週2回以上の通所」が理想的な療育の頻度

療育の頻度は、「週2回以上の通所が理想的」だと言われています。

その理由は、お子さまが集団で遊びながら学べる機会が増えるからです。

週2回以上の通所により、お子さまはお友達と一緒に遊ぶことで社会性を学ぶことができ、また専門の先生から指導を受けることで、個別の課題に対して適切な支援を受けることができます。

そしてもちろん、施設での療育だけでなく、ご家庭でも療育を取り入れていくことは大切で、それは親子で一緒に療育に取り組むことで、お子さまの成長をさらに伸ばしていくことが期待できるからです。

ただし、お子さまや保護者さま、ご家庭の状況よっては、週2回以上通所することが難しい場合もありますよね。

その場合は「保護者さまと療育の担当者がじっくり相談して、最適な通所回数を決めるようにしてください。」と、保護者さまにお伝えしています。

「1週間のうち、通う回数をとにかく増やせばいい」というものではない

そして、ここで保護者さまにぜひお伝えしておきたいこととしては、療育というのは「1週間のうち、通う回数をとにかく増やせばいい」ということではなということです。

お子さまの発達や個別のニーズに合わせて、適切な回数を決めることが大切で、もし過剰に療育施設に通所させてしまうと、お子さまが疲れてしまったり、親子間の時間が減ってしまったりすることがありますが、これは、お子さまの成長にとって良くありません。

なので、必要な療育の回数を見極めるために、定期的に担当者と相談することが重要になってくるので、このこともしっかり保護者さまにお伝えしていきましょう。

「療育の効果を最大限に活かすためにできること」として保護者さまにお伝えしていること

療育の効果を最大限に活かすために、児発管の立場から保護者さまへ、次のことを行っていくことをおすすめしています。

  • 定期的な相談:担当者と定期的に相談し、お子さまの状況に合わせた療育を行うようお伝えしています。
  • ご家庭での療育:ご家庭でも療育を取り入れ、親子で一緒に遊んだり、問題解決をしたりすることが大切だとお伝えしています。
  • 療育以外の活動:幼稚園や小学校での行事やご家族との時間を大切にし、お子さまが様々な経験を積ませてあげることも大切だとお伝えしています。

個別療育と集団療育の適切なバランス

お子さまの成長と発達を支援するために、個別療育と集団療育の適切なバランスが重要となってきますが、「個別療育」と「集団療育」の違いは

  • 個別療育:言語聴覚士や作業療法士、理学療法士や保育士、また児童指導員の先生と一対一で関わる 
  • 集団療育:お子さまと集団生活を送る中で、有資格者の先生がお子さまの社会性(子供同士の関わり合いや困った時の意思疎通の方法など)を観察していく

という点になります。

個別療育での各有資格者のメリット

また個別療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。

  • 福祉系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性に合わせ、関わり方や寄り添い方を提供できる
  • 医療系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性を専門的な視点で観察し、それぞれに合わせたプログラムで支援を提供できる 

集団療育での各資格者のメリット 

そして集団療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。

  • 福祉系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性と周りの環境での関係性に合わせ、環境の配慮に必要なものを観察し取り入れていく 
  • 医療系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性を集団において違った視点を持つことで、集団と個別でのお子さまの特性の変化などを観察し、支援や環境的配慮を考察できる

療育の目的と到達したい目標

次にあらためて、療育の目的と到達したい目標についてです。

まず保護者さまにお伝えしているのは、療育の目的は「お子さまの発達を支援し、生活や学びの質を向上させる」ということです。

そして療育によって到達したい目標は、「お子さまの自立やコミュニケーション能力の向上」となりますが、次に詳しく解説していきますね。

お子さまの発達や成長をサポートする療育の目的

お子さまの発達や成長をサポートする療育の目的は、お子さまが自分の力で生活し、学んだり遊んだりする力を身につけることです。

そのために上記でお話ししました、個々のお子さまのニーズに応じた「個別療育」と、集団での活動を通じた「集団療育」が必要となってきます。

療育では、お子さまの運動や言語、社会性などの発達を促すプログラムを提供し、これによりお子さまの成長過程で遭遇する問題や課題に対処することができるようになってきますので、お子さまは自己理解や自己評価を向上させ、困難に対処する力を養うことができます。

さらに、親子間のコミュニケーションや保護者さまの子育てへの理解が深まることで、ご家族全体の幸せ度が向上することも療育の目的となります。

就学前の療育で達成したい具体的な目標

就学前の療育で達成したい具体的な目標としては、「お子さまが生活や学びで必要とされるスキルを身につけること」となります。

例えば、運動能力や言語、表現力やコミュニケーション能力などを養っていきたいのです。

また、お子さまが自己理解や他人との協調性を身につけることも目標となります。

これを実現するためにも、個別療育でお子さま一人ひとりのニーズに応じた指導を行い、集団療育で友達との関わりや社会性を学ばせることが必要になります。

そしてここでも保護者さまの協力が重要で、保護者さまがお子さまの成長や困難を理解し、一緒に悩みを共有することで、お子さまは心身共に健やかに成長することができるのです。

療育の効果を測る方法とその重要性

療育を行う上で、その効果を測ることも重要になってきますが、療育の効果を測る方法としては以下のようなものがあります。

  • 専門家による評価
  • ご家族や先生からのフィードバック
  • お子さま自身の成長や変化

療育の効果を測るのは、「お子さまの成長や自立を促すことにつながるため」だということはもちろん、今後もお子さまにとって適切な支援を続けるためでもあります。

だからこそ、しっかりとお子さまの療育の効果を把握することで、お子さまにとって最適なサポートを提供し、親子共に安心して療育を受けることができるということなのです。

療育施設で働いている多種の専門家(有資格者)たち

療育に関わる専門家(有資格者)は、下記のように多種にわたります。

  • 保育士
  • 児童指導員
  • 作業療法士
  • 理学療法士
  • 言語聴覚士

そして、このような資格を持った人たちが、現場ではどのような療育をしているのか、資格別にご説明させていただきますね。

保育士

保育のプロであり、お子さま(特に児童発達支援による未就学)へ行き届いた支援が行えるようになるために働いています。

ちなみに「行き届く」とは、未就学のお子さまの気持ちや行動に寄り添い、また発達の観点のみならず、お子さまへの関わり方や声のかけ方、そして未就学のお子さまに興味を惹かせるような世界観や、楽しめる遊び作りの提供などを行っています。

児童指導員(教員資格)

学校教師としての経験やそれを目指す過程で学んだこと、また実習で培った経験を、放課後等デイサービス(就学後)でお子さまと関わる際に活かしています。

就学後のお子さまの関わり方や声のかけ方、学習支援の寄り添い方や活動の立案など、大いに児童指導員としての知識やスキルを活かせますよ。

作業療法士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた微細活動など身体の細かい動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに作業療法士としてのの知識やスキルを活かすことができます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、作業療法士としてのスキルを活かすことができますよ。

理学療法士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた粗大活動など身体の大きな動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに理学療法士としての知識やスキルを活かせます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、理学療法士としてのスキルを活かすことができますよ。

言語聴覚士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた発語や認知、摂食や嚥下などに関する検査と評価を行います。

特に児童発達支援では、発語や認知に関するプロフェッショナルとして活躍するケースが多いですね。

相手からの言葉を正しく認知する能力や、自分の気持ちを言葉として発語する能力など、言語療法は4~5歳ごろから始めるケースが多いと言われていますが、対象となるお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに言語聴覚士としての知識やスキルを活かせます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、言語聴覚士としてのスキルを活かすことができますよ。

ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。

そして、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!

「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」

という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。

感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。

お子さまのご支援を通し、一緒に成長していきませんか?

採用に関するご相談や職場見学会の詳細は、【こちら】よりご確認ください。

お子さまへの負担を軽減しながら療育を継続する方法

「お子さまのために、できる限り療育に取り組んであげたい!」

という思いから、療育に熱心になる保護者さまは少なくありませんが、ここまでもお話ししてきたように、お子さまに負担になるような療育はかえって逆効果になることもあります。

なので、「お子さまへの負担をなるべく軽減しながら、療育に取り組んでみましょう」と保護者さまにお伝えしています。

具体的には、お子さまへの負担を軽減しながら療育を継続するために、下記を意識してみることをおすすめしています。

  • 療育の内容ともに「療育のペースの調整」を意識する
  • 保護者さまと療育施設の先生・スタッフが密にコミュニケーションを取る
  • お子さまの意見や気持ちを尊重してあげる

「お子さまのためを思うからこそ、お子さまの意見が気持ちをおろそかにしてしまう・・・」というパターンもあることは事実です。

なのでぜひ、お子さま本人の意見や気持ちを尊重し、無理をさせないよう配慮することも忘れないでもらうよう、保護者さまとコミュニケーションを取っていきましょう。

児発管がおすすめする療育施設選びのポイント

次に児発管の立場から、おすすめできる療育施設選びのポイントについて、詳しくご説明していきます。

療育施設の選び方

療育施設の選び方についてですが、具体的には下記のポイントがあります。

  • お子さまとスタッフの人数バランスが良い
  • 見学の対応をしているスタッフの雰囲気が良い(「笑顔がある」など)
  • 施設で行なっている活動の意図・目的がしっかりしている
  • スタッフの勤務先への所属意識がしっかりしている

これらのポイントを意識してみてください。

また、療育施設への就職・転職を考えているのであれば、

  • 施設見学の際にお子さまとの関わる時間を設けてくれたり、各有資格者のスタッフに見学の対応をしてもらい、実際に働き方などを聞ける体制を取っているか
  • 新卒の学生さん向けに「インターン」や「職場体験会」などの機会を設け、就職するにあたり知りたい情報や体験をいつでも快く提供してくれる施設なのか

このあたりをポイントとして、施設を見学してみることをおススメします。

まとめ

今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、

「療育は週何回が理想なの?」

こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきました。

ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。

ぷりんしぱるは「勉強についていけない」「お友だちとうまく遊べない」「集中して物事に取り組めない」など、発達・成長に心配のあるお子さまや、障がいを持ったお子さまを対象とした施設です。

ご家族の不安に寄り添い、ご相談しながら、お子さま一人一人が「主役(プリンシパル)」として人生を歩めるよう「発達基礎プログラミング」の考え方に基づいた最適な療育プランをご提案させていただいています。

お子さまがたくさんの仲間と共に楽しみながら成長できる、笑顔あふれる未来づくりを全力で支援いたしますので、ご興味があればお気軽にご連絡ください。

また、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!

「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」

という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。

感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。

お子さまのご支援を通し、一緒に成長していきませんか?

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