療育と仕事の両立を成功させるにはどうすればいい?【療育に取り組む保護者さまからの質問シリーズ】

埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」がお届けする、求職者向けコラム。

今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、

「療育と仕事の両立を成功させるにはどうすればいい?」

こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきます。

保護者さまが「療育と仕事の両立」に挑戦する理由

保護者さまの中で、「療育と仕事の両立」に挑戦されている方は少なくありません。

まずはこのことについて深堀していきましょう。

発達障がい児の育児と仕事の現実

はっきり言ってしまえば、発達障がい児の育児は一般の育児よりも大変で、大きな理由は以下の通りです。

  • お子さまが理解できる言葉を使う必要がある
  • サポートが必要な場面が多くなる
  • 専門的な知識が求められることもある

だからこそ、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまは、仕事との両立が難しく感じることがあるのです。

共働き・シングルファーザー・シングルマザー家族への療育支援の現状

現在、共働きやシングルファーザー・シングルマザー家庭への療育支援は、まだ十分とは言えないでしょう。

大きな理由は下記の通りです。

  • 保育園や学校でのサポートが限定的である
  • 専門的な療育サービスが不足している
  • 負担がかかる送迎や時間調整に対して社会のサポートが少ない

お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまが抱える不安と悩み

そして、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまが抱える不安や悩みは、下記のようなものがあります。

  • 自分の子供への療育の適切な方法や内容について
  • 子供の将来について
  • 療育と仕事の両立の難しさ

療育と仕事の両立が求められる理由

そして今回のメインテーマである、保護者さまに「療育と仕事の両立」が求められる理由は大きく下記のようなものがあります。

  • 保護者さまが働くことで家庭の経済状況が安定し、お子さまの療育費用を捻出できる
  • 保護者さまが働きながらでもお子さまの療育に関与することで、お子さまの発達や成長をよりよく見守ることができる

児発管がお伝えする「療育と仕事の両立」を成功させるための方法と工夫

それでは次に、児発管の立場から、保護者さまが「療育と仕事の両立」を成功させるための方法と、それを実現させるための工夫についてお話ししていきます。

療育施設の選び方

療育施設の選び方についてですが、具体的には下記のポイントをおさえて選んでみるよう、保護者さまにお伝えしています。

  • お子さまとスタッフの人数バランスが良い(利用者一人に対してスタッフが2〜3人いる)
  • 見学の対応をしているスタッフの雰囲気が良い(「笑顔がある」など)
  • 施設で行なっている活動の意図・目的がしっかりしている
  • スタッフの勤務先への所属意識がしっかりしている

また、この記事を読んでくださっているあなたが、療育施設への就職・転職を考えているのであれば、

  • 施設見学の際にお子さまとの関わる時間を設けてくれたり、各有資格者のスタッフに見学の対応をしてもらい、実際に働き方などを聞ける体制を取っているか
  • 新卒の学生さん向けに「インターン」や「職場体験会」などの機会を設け、就職するにあたり知りたい情報や体験をいつでも快く提供してくれる施設なのか

このあたりをポイントとして、施設を見学してみることをおススメします。

時短勤務やフレックスタイム制度、在宅ワークの活用

療育と仕事を両立させるために、「時短勤務」や「フレックスタイム制度」、「在宅ワーク」の活用を検討してみることも、保護者さまにはお伝えしています。

ご家庭の状況を正直に会社に相談することで、会社はこれらいずれかの働き方を認めてくれるかもしれません。

時短勤務やフレックスタイム制度を取り入れられれば、お子さまの療育とのバランスはかなり取りやすくなりますし、在宅ワークが認められれば、ご自宅で仕事ができるので、お子さまの療育施設への送迎や病気の時などにも対応がかなり楽になります。

またご家庭として可能であれば、正社員勤務からパートや派遣勤務に切り替えることで、療育と仕事の両立がうまくいくようになるケースもありますので、このことも保護者さまにはアドバイスさせていただいています。

ご家族や職場の理解とサポートの重要性

そして「ご家族や職場の理解とサポート」は、保護者さまが療育と仕事の両立をすることおいて、とても重要になってきます。

もし共働きであれば、子育ての負担を分け合ったり、お子さまの様子を話し共有しあいながら、協力して進めていくべきですし、シングルファーザーやシングルマザーの場合、もし親御さんなどに協力してもらえるようであれば、状況を正直に話し、協力をお願いしてみることをアドバイスしています。

また職場では、上司や同僚とコミュニケーションを大切にして、療育の悩みや希望を伝え、理解・協力してもらうことも必要だと、保護者さまにはお伝えしています。

理解ある職場環境を作ることで、療育も仕事もがんばれるようになりますので。

療育施設で活躍している多種の専門家(有資格者)たち

そして療育施設では、専門家たちが力を合わせて日々活躍していますが、療育に関わる専門家(有資格者)は、下記のように多種にわたります。

  • 保育士
  • 児童指導員
  • 作業療法士
  • 理学療法士
  • 言語聴覚士

そして、このような資格を持った人たちが、現場ではどのような療育をしているのか、資格別にご説明させていただきますね。

保育士

保育のプロであり、お子さま(特に児童発達支援による未就学)へ行き届いた支援が行えるようになるために働いています。

ちなみに「行き届く」とは、未就学のお子さまの気持ちや行動に寄り添い、また発達の観点のみならず、お子さまへの関わり方や声のかけ方、そして未就学のお子さまに興味を惹かせるような世界観や、楽しめる遊び作りの提供などを行っています。

児童指導員(教員資格)

学校教師としての経験やそれを目指す過程で学んだこと、また実習で培った経験を、放課後等デイサービス(就学後)でお子さまと関わる際に活かしています。

就学後のお子さまの関わり方や声のかけ方、学習支援の寄り添い方や活動の立案など、大いに児童指導員としての知識やスキルを活かせますよ。

作業療法士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた微細活動など身体の細かい動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに作業療法士としてのの知識やスキルを活かすことができます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、作業療法士としてのスキルを活かすことができますよ。

理学療法士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた粗大活動など身体の大きな動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに理学療法士としての知識やスキルを活かせます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、理学療法士としてのスキルを活かすことができますよ。

言語聴覚士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた発語や認知、摂食や嚥下などに関する検査と評価を行います。

特に児童発達支援では、発語や認知に関するプロフェッショナルとして活躍するケースが多いですね。

相手からの言葉を正しく認知する能力や、自分の気持ちを言葉として発語する能力など、言語療法は4~5歳ごろから始めるケースが多いと言われていますが、対象となるお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに言語聴覚士としての知識やスキルを活かせます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、言語聴覚士としてのスキルを活かすことができますよ。

ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。

そして、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!

「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」

という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。

感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。

お子さまのご支援を通し、一緒に成長していきませんか?

採用に関するご相談や職場見学会の詳細は、【こちら】よりご確認ください。

療育と仕事の両立に成功した事例紹介

では次に、保護者さまが療育と仕事の両立を成功させた事例をご紹介させていただきます。

職場の理解を得たママの勤務環境改善事例

あるママさんは、発達障がいのあるお子さまを育てながら正社員として働いていましたが、お子さまの療育のための送迎や病院通いが多く、仕事のとの両立はかなり大変だったそうです・・・。

そんな時、彼女は勇気を持って、職場に現在の状況について相談しました。

そして職場の理解が得られたことで、勤務時間を柔軟に調整できるようになったのです。

お子さまの療育や医療機関への通院も無理なくこなせるようになり、彼女は療育も仕事も両立することができるようになりました。

この事例から分かるように、「職場の理解と協力を得る」ということは、療育と仕事の両立に成功するための重要なポイントとなります。

なかなか相談しづらいと思われるかもしれませんが、まずは細かいことは考えず、現在の状況を職場へ正直に伝えることで、理解が得られることがありますので、ぜひトライしてべきだと、保護者さまにはお話ししています。

在宅ワークで療育と仕事の両立に成功したパパ

あるパパさんは、在宅ワークで働きながら、療育に取り組むことにも成功しました。

彼は在宅ワークを選ぶことで、自分の時間を柔軟に使うことができるようになったのです。

在宅ワークであれば、お子さまの療育や通院などのスケジュールに合わせて仕事を進めることができますし、また、お子さまが学校や施設に行っている間は、集中して仕事に取り組むことできます。

この事例から、「在宅ワーク」は療育と仕事の両立に適していることが分かります。

在宅ワークは無理でも、すでにお話ししてきた「時短勤務」や「フレックスタイム制度」などど、保護者さまそれぞれの状況に合った働き方を見つけることで、お子さまへの療育と仕事のバランスが取れるようになりますので、そういう観点で仕事を探してみるのもひとつだと、保護者さまにお伝えしています。

福祉サービスを上手に活用し、仕事と療育の両立を実現したご家族

あるご家族は、お子さまに発達障がいがあることが分かった時、驚きと同時にかなり悩んだそうです。

そしてその後、気持ちを前向きに切り替えて、福祉サービスを上手に活用したことで、仕事と療育の両立ができるようになりました。

具体的にはまず、相談を受け付けてくれる療育施設に足を運んで相談したことで、自分たちに必要なサポートを見つけることができました。

結果的にお子さまは保育園で療育を受けることができるようになったため、両親ともに仕事を続けることができたのです。

そしてそれだけでなく、放課後デイサービスを利用することで、仕事終わりにお子さまを迎えにいく時間の調整もできましたし、また家族で療育イベントに参加することで、お子さまがどのように成長しているかを見続けることができています。

ちなみに療育に関する情報は、インターネットやSNSで検索すればたくさん出てきますが、このご家族は、定期的に情報をチェックして、新しいサービスやイベントにもよく参加しているそうです。

仕事と療育の両立は大変ですが、福祉サービスを利用してサポートを受けることで、お子さまの成長を実感し、ご家族みんなで前向きに取り組むことができるということですので、このことを保護者さまにお伝えし、さらに児発管としてできることは全力でサポートしています。

「療育と仕事の両立」が社会全体にもたらすメリット

療育に取り組む保護者さまは、肩身の狭い思いをされている方が少なくありません。

しかし、「療育と仕事の両立」を成功させることによって、社会全体にもたらすメリットもあるのです。

次はこのことについてお話ししていきます。

療育と仕事の両立による経済効果

療育と仕事の両立は、経済効果が大きいです。

というもの保護者さまが働くことで、ご家族の生活が安定し、お子さまの教育や療育にも十分な資金が使えるようになります。

また、障がい児を持つ保護者さまが働くことで、働く人の中に多様な価値観が広がり、会社の雰囲気も良くなることがあります。

さらに、障がい児との接し方が分からない人も増えているため、それを学ぶことで社会全体がより理解し合えるようになるのです。

そして、障がい児を持つ保護者さまが働くことで、障がい児に対する意識が変わり、福祉サービスの向上や新たな制度の創設につながることもあります。

これらの経済効果は、療育と仕事の両立が実現させる保護者さまが増えれば増えるほど、社会にどんどん広がっていくでしょう。

障がい者本人やそのご家族が働くことで生まれる多様性と寛容性

障がい者本人やそのご家族が働くことで、社会に多様性と寛容性が生まれます。

働く場で障がい者本人やそのご家族と一緒になることで、みんながお互いの違いを尊重し合い、協力して働けるようになります。

また、ご家族が働くことで、障がい者に対する偏見や差別が減り、社会全体が寛容になります。

これによって、障がい者本人やそのご家族が働くことが当たり前になり、社会全体がより良くなっていきますよね。

多様性と寛容性が育まれることによって、障がい者本人やそのご家族が働くことが認められ、働きやすい環境が整っていくことなのです。

まとめ

今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、

「療育と仕事の両立を成功させるにはどうすればいい?」

こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきました。

ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。

ぷりんしぱるは「勉強についていけない」「お友だちとうまく遊べない」「集中して物事に取り組めない」など、発達・成長に心配のあるお子さまや、障がいを持ったお子さまを対象とした施設です。

ご家族の不安に寄り添い、ご相談しながら、お子さま一人一人が「主役(プリンシパル)」として人生を歩めるよう「発達基礎プログラミング」の考え方に基づいた最適な療育プランをご提案させていただいています。

お子さまがたくさんの仲間と共に楽しみながら成長できる、笑顔あふれる未来づくりを全力で支援いたしますので、ご興味があればお気軽にご連絡ください。

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という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。

感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。

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