療育の目標を達成させるために大事なことは?【療育に取り組む保護者さまからの質問シリーズ】
埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」がお届けする、求職者向けコラム。
今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、
「療育の目標を達成させるために大事なことは?」
こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきます。
それではさっそくいきましょう!
療育目標設定のポイントと効果的な方法
療育では、「具体的な行動」を明確にし、「短期目標」と「長期目標」のバランスを意識して、お子さまの興味や日常生活に関連した目標を立てることが重要だということを、保護者さまにお伝えしていますが、次にこのことについて詳しくご説明していきます。
「具体的行動」で療育目標を立てる理由
まず、療育目標は「具体的な行動」を設定することが重要だということを、保護者さまにはお伝えしています。
なぜなら、「具体的な行動」で療育目標を立てれば、お子さまがどのような行動や遊びを通して成長できるかがはっきりするためです。
「具体的な行動」を目標に設定することで、保護者さまや支援者がお子さまの成長を評価しやすくなり、お子さま自身も達成感を得られます。
その「具体的な行動」とはどういうことかと言えば、たとえば言語やコミュニケーションの目標だと、「お友達に自分の気持ちを伝えられるようになる」といった具体的な行動が目標になる、ということになります。
達成可能な「短期目標」と「長期目標」のバランス
療育目標の設定を行う際、達成可能な「短期目標」と「長期目標」のバランスがかなり重要だということも、しっかりお伝えしています。
ちなみに「短期目標」とは「すぐに達成できる目標のこと」で、お子さまの自信を育てる役割があります。
一方、「長期目標」とは「お子さまの将来の成長を見据えた目標のこと」で、お子さまがどんな大人になりたいかを考えるきっかけになります。
この短期目標と長期目標をうまく組み合わせることで、お子さまが効果的に成長できる療育プログラムを作成できるのです。
お子さまの興味と日常生活に根ざした療育目標
お子さまの興味や日常生活に関連した療育目標を立てることも重要、ということもお伝えしています。
こうすることで、お子さまのモチベーションが高まり、学習効果が向上します。
お子さまが楽しみながら達成できる療育目標であれば、お子さまが身近な出来事や自分の好きなものを取り入れ、お子さまが自分で自然に学べるように工夫するようになります。
だからこそ、たとえば運動が好きなお子さまには、運動を通じてコミュニケーション能力を向上させる療育目標を立てると良いですね。
療育プログラムを選ぶ際の注意点と評価基準
次に、療育プログラムを選ぶ際の注意点と評価基準についてです。
保護者さまの立場から考えても、お子さまの発達段階やニーズに合わせた療育プログラムを選び、その効果の評価する重要になりますので、次に詳しく見ていきましょう。
お子さまの発達段階とニーズに合ったプログラム選び
療育プログラム選びのポイントとして、「お子さまの発達段階やニーズに合ったプログラムを選ぶこと」が重要だと、保護者さまにはお伝えしています。
お子さまに合ったプログラムを選ぶことで、お子さまが無理なく学習に取り組める環境が整い、効果的な成長が期待できます。
また、定期的にプログラムの評価を行い、適切なアプローチやサポートが提供できるように注意してもらうことも、忘れずにお伝えしています。
専門職による個別療育と集団療育の有効性
専門職による「個別療育」と「集団療育」もかなり有効です。
ちなみに「個別療育」と「集団療育」の違いについてですが、これは
- 個別療育:言語聴覚士や作業療法士、理学療法士や保育士、また児童指導員の先生と一対一で関わる
- 集団療育:お子さまと集団生活を送る中で、有資格者の先生がお子さまの社会性(子供同士の関わり合いや困った時の意思疎通の方法など)を観察していく
という点になります。
個別療育での各有資格者のメリット
また個別療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。
- 福祉系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性に合わせ、関わり方や寄り添い方を提供できる
- 医療系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性を専門的な視点で観察し、それぞれに合わせたプログラムで支援を提供できる
集団療育での各資格者のメリット
そして集団療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。
- 福祉系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性と周りの環境での関係性に合わせ、環境の配慮に必要なものを観察し取り入れていく
- 医療系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性を集団において違った視点を持つことで、集団と個別でのお子さまの特性の変化などを観察し、支援や環境的配慮を考察できる
保護者さまと専門家のコミュニケーションで成功する療育
「保護者さまと専門家が協力して、お子さまの支援をする」ということが、療育の成功に繋がりますので、このことを保護者さまに理解していただく必要があります。
ご家族のサポートと療育活動への関与が大切な理由
ご家族のサポートや療育活動への関与はとても大切です。
その理由は、そうすることでお子さまが安心して成長できる環境を作ることができるからです。
ご家族が療育の目標や方法を理解し、お子さまの成長をサポートすることで、効果的な療育が進められますし、ご家族が療育活動に関与することで、お子さまの日常生活に療育の成果を活かせます。
これが、お子さまの成長にとって大切な要素なので、保護者さまにはこのことをぜひ理解したいただきたいのです。
専門家との相談・情報交換で役立つポイント
保護者さまが療育について専門家に相談する際、まずお子さまの発達や行動に関する具体的な悩みや疑問を考えておくよう、お伝えしてください。
その際、現在のお子さまの状況や発達に関する情報を紙やスマートフォンにメモをして持って行くと、専門家も理解しやすいです。
次に、「専門家に質問してみたいことをリストアップする」ということもおすすめしてみてください。
たとえば、お子さまの遊びやコミュニケーションが上手くできない理由や、どんな支援が良いのか?
また、お子さまがご家族やお友達とどう関わっているのかも伝えると、専門家がアドバイスしやすくなります。
最後に、専門家からもらったアドバイスを試して、それが効果があったのかどうかを専門家に伝えることが大切になります。
こうすることで、もっと良い方法を一緒に考えることができますので。
ぜひ遠慮せずに行ってみることを、保護者さまにおすすめしてあげましょう。
療育をサポートしてくれる多種の専門家(有資格者)たち
療育をサポートしてくれる専門家(有資格者)は、下記のように多種にわたります。
- 保育士
- 児童指導員
- 作業療法士
- 理学療法士
- 言語聴覚士
そして、このような資格を持った人たちが、現場ではどのような療育をしているのか、資格別にご説明させていただきますね。
保育士
保育のプロであり、お子さま(特に児童発達支援による未就学)へ行き届いた支援が行えるようになるために働いています。
ちなみに「行き届く」とは、未就学のお子さまの気持ちや行動に寄り添い、また発達の観点のみならず、お子さまへの関わり方や声のかけ方、そして未就学のお子さまに興味を惹かせるような世界観や、楽しめる遊び作りの提供などを行っています。
児童指導員(教員資格)
学校教師としての経験やそれを目指す過程で学んだこと、また実習で培った経験を、放課後等デイサービス(就学後)でお子さまと関わる際に活かしています。
就学後のお子さまの関わり方や声のかけ方、学習支援の寄り添い方や活動の立案など、大いに児童指導員としての知識やスキルを活かせますよ。
作業療法士
児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた微細活動など身体の細かい動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。
学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに作業療法士としてのの知識やスキルを活かすことができます。
また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、作業療法士としてのスキルを活かすことができますよ。
理学療法士
児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた粗大活動など身体の大きな動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。
学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに理学療法士としての知識やスキルを活かせます。
また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、理学療法士としてのスキルを活かすことができますよ。
言語聴覚士
児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた発語や認知、摂食や嚥下などに関する検査と評価を行います。
特に児童発達支援では、発語や認知に関するプロフェッショナルとして活躍するケースが多いですね。
相手からの言葉を正しく認知する能力や、自分の気持ちを言葉として発語する能力など、言語療法は4~5歳ごろから始めるケースが多いと言われていますが、対象となるお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。
学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに言語聴覚士としての知識やスキルを活かせます。
また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、言語聴覚士としてのスキルを活かすことができますよ。
ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。
そして、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!
「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」
という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。
感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。
お子さまのご支援を通し、一緒に成長していきませんか?
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療育施設と自宅環境の連携の重要性
療育では、療育施設とご自宅で連携することも大切になります。
療育施設で学んだことを自宅でも続けることで、お子さまの成長が早くなるからです。
たとえば、療育施設でのお子さまの行動や進歩を保護者さまに伝え、それをご家庭でも続けることが大切でし、また、ご自宅でのお子さまの様子や困りごとを療育施設に伝えることで、療育施設もお子さまにあった支援ができます。
そして、ご家庭での療育方法や工夫について、療育施設の先生に相談したり、情報交換をすることも重要です。
療育施設とご家庭が連携してお子さまをサポートすることで、お子さまの自信や力がどんどん伸びていきますよ。
療育の効果を最大化するためのご自宅での工夫
「療育の効果を最大化するために、ご自宅でどのような工夫ができるか?」
これは保護者さまがとても気になっているところでしょう。
お子さまが挑戦しやすい環境作りのポイント
そのために、「お子さまが挑戦しやすい環境を作ってあげてください」とお伝えしてください。
ちなみに、お子さまが挑戦しやすい環境作りは、次のようなポイントがあります。
- お子さまにとって安全で気持ちが落ち着く場所にしてあげる。
- お子さまが興味を持ちそうな遊びや活動を用意する。
- お子さまが失敗を恐れずに、自分で考えて行動できる場を作る。
- 保護者さまも一緒に遊びや活動をする際は、お子さまのペースに合わせる。
ご自宅で遊びや学習を通じた療育の実践例
保護者さまには、ご自宅で遊びや学習を通じた療育の実践例もご紹介してみてください。
たとえば、「お子さまの興味に合わせた遊びを用意する」というところでは、積み木やパズル、絵本などが使えます。
これらを通じて、お子さまが楽しみながら学習できる環境を作ってあげられるのです。
次にたとえば、「お子さまと一緒に活動することで、コミュニケーション能力を高める」というところでは、お話しや歌を一緒に楽しんでみることができますよね。
また、「お子さまの運動能力を高める」というところでは、運動遊びを取り入れてみてください。
運動遊びは、お子さまの心身の発達にも有益ですので。
そしてこれらを実践しながら、「お子さまの成長を評価し、達成感や自信を持たせてあげる」ことを意識してみてください。
これにより、お子さまの自己肯定感が向上しますので。
以上のように、ご自宅での療育支援を行うことで、お子さまの発達を助けることができますので、このことを保護者さまにお伝えし、児発管としてできることは積極的にサポートしていきましょう。
まとめ
今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、
「療育の目標を達成させるために大事なことは?」
こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきました。
ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。
ぷりんしぱるは「勉強についていけない」「お友だちとうまく遊べない」「集中して物事に取り組めない」など、発達・成長に心配のあるお子さまや、障がいを持ったお子さまを対象とした施設です。
ご家族の不安に寄り添い、ご相談しながら、お子さま一人一人が「主役(プリンシパル)」として人生を歩めるよう「発達基礎プログラミング」の考え方に基づいた最適な療育プランをご提案させていただいています。
お子さまがたくさんの仲間と共に楽しみながら成長できる、笑顔あふれる未来づくりを全力で支援いたしますので、ご興味があればお気軽にご連絡ください。
また、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!
「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」
という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。
感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。
お子さまのご支援を通し、一緒に成長していきませんか?
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