療育が合わない子供への対処法は?【療育に取り組む保護者さまからの質問シリーズ】

埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」がお届けする、求職者向けコラム。

今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、

「療育が合わない子供への対処法は?」

こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきます。

それではさっそくいきましょう!

療育が合わないお子さまへの対応策

療育が合わないお子さまへの対応策として、児発管の立場から保護者さまにお伝えしているのは、「改めてお子さまに合った療育を見つけ、親子でコミュニケーションを改善し、専門家に相談しながら進めていきましょう」ということなのですが、次に詳しく見ていきましょう。

療育の方法とお子さまの特性を理解する

療育の方法としてはたとえば、運動や遊びを通じてコミュニケーションや自立を促すものがありますが、これは「保護者さまの意見より、まずはお子さまの特性を理解し、興味を持たせる内容を取り入れるようにしてください。」ということをお伝えしています。

(たとえば、自閉症スペクトラム障がいのお子さまは、こだわりが強いため、興味を持つものに焦点を当てた療育が効果的です。)

療育は、お子さまが興味を持ち、楽しめる環境を作ることが大切です。

なのでそのような環境を用意してあげながら、保護者さまは療育の進捗をチェックし、お子さまと一緒に療育に取り組むようにしてあげることをおすすめしているのです。

保護者さまも関わるコミュニケーション法

療育では、「親子でコミュニケーションを図る」ということが、お子さまの心の支えになってきます。

なので保護者さまは、具体的に下記を意識して、お子さまの気持ちを理解し、話しを聞く時間を大切にしてもらうようお伝えしています。

  • お子さまと目を合わせる
  • お子さまの話をじっくり聞く
  • お子さまの気持ちを尊重する

このような方法で、親子の関係が強くなり、療育の効果が高まるのです。

専門家との相談で適切な支援を受ける

そして、「療育が合わない」という悩みが出てきた時は、ぜひ専門家に相談することを保護者さまにはおすすめしています。

専門家は、保護者さまの相談を受けて、お子さまの成長やニーズに合わせた適切な支援を提案してくれるからです。

また、専門家へ相談することで、保護者さま自身が子育ての不安を解消できることもあります。

なので、専門家への相談は遠慮せずに行ってみることを、保護者さまにはお伝えしていきましょう。

療育先における問題点と対処法

「療育が合わない」という場合、「療育先がお子さまに合っていない」という原因も考えられます。

それについて、次に詳しくお話ししていきます。

個別療育・集団療育の選択

療育の合う・合わないを考えた時にまず、「個別療育と集団療育、どちらがよいのか?」という問題に当たるケースが多いです。

ちなみに「個別療育」と「集団療育」の違いについてですが、これは

  • 個別療育:言語聴覚士や作業療法士、理学療法士や保育士、また児童指導員の先生と一対一で関わる 
  • 集団療育:お子さまと集団生活を送る中で、有資格者の先生がお子さまの社会性(子供同士の関わり合いや困った時の意思疎通の方法など)を観察していく

という点になります。

個別療育での各有資格者のメリット

また個別療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。

  • 福祉系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性に合わせ、関わり方や寄り添い方を提供できる
  • 医療系有資格者のメリット:一対一でお子さまの発達の特性を専門的な視点で観察し、それぞれに合わせたプログラムで支援を提供できる 

集団療育での各資格者のメリット 

そして集団療育においては、各有資格者のメリットは下記のようなものがあります。

  • 福祉系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性と周りの環境での関係性に合わせ、環境の配慮に必要なものを観察し取り入れていく 
  • 医療系有資格者のメリット:お子さまの発達の特性を集団において違った視点を持つことで、集団と個別でのお子さまの特性の変化などを観察し、支援や環境的配慮を考察できる

療育施設はどのように選べばよいのか?

また、療育施設それぞれによって環境や対応力が違いますので、お子さまに合ったところを選ぶことが大切です。

その療育施設の選び方についてですが、具体的には下記のポイントをおさえて選んでみるよう、保護者さまにお伝えしています。

  • お子さまとスタッフの人数バランスが良い
  • 見学の対応をしているスタッフの雰囲気が良い(「笑顔がある」など)
  • 施設で行なっている活動の意図・目的がしっかりしている
  • スタッフの勤務先への所属意識がしっかりしている

また、この記事を読んでくださっているあなたが、療育施設への就職・転職を考えているのであれば、

  • 施設見学の際にお子さまとの関わる時間を設けてくれたり、各有資格者のスタッフに見学の対応をしてもらい、実際に働き方などを聞ける体制を取っているか
  • 新卒の学生さん向けに「インターン」や「職場体験会」などの機会を設け、就職するにあたり知りたい情報や体験をいつでも快く提供してくれる施設なのか

このあたりをポイントとして、施設を見学してみることをおススメします。

療育施設ではどのような専門家(有資格者)たちが働いているのか?

療育施設で働いている専門家(有資格者)は、下記のように多種にわたります。

  • 保育士
  • 児童指導員
  • 作業療法士
  • 理学療法士
  • 言語聴覚士

そして、このような資格を持った人たちが、現場ではどのような療育をしているのか、資格別にご説明させていただきますね。

保育士

保育のプロであり、お子さま(特に児童発達支援による未就学)へ行き届いた支援が行えるようになるために働いています。

ちなみに「行き届く」とは、未就学のお子さまの気持ちや行動に寄り添い、また発達の観点のみならず、お子さまへの関わり方や声のかけ方、そして未就学のお子さまに興味を惹かせるような世界観や、楽しめる遊び作りの提供などを行っています。

児童指導員(教員資格)

学校教師としての経験やそれを目指す過程で学んだこと、また実習で培った経験を、放課後等デイサービス(就学後)でお子さまと関わる際に活かしています。

就学後のお子さまの関わり方や声のかけ方、学習支援の寄り添い方や活動の立案など、大いに児童指導員としての知識やスキルを活かせますよ。

作業療法士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた微細活動など身体の細かい動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに作業療法士としてのの知識やスキルを活かすことができます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、作業療法士としてのスキルを活かすことができますよ。

理学療法士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた粗大活動など身体の大きな動きを観察し、それを評価した上で、そのお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに理学療法士としての知識やスキルを活かせます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、理学療法士としてのスキルを活かすことができますよ。

言語聴覚士

児童発達支援や放課後等デイサービスなどで、それぞれの発達年齢に応じた発語や認知、摂食や嚥下などに関する検査と評価を行います。

特に児童発達支援では、発語や認知に関するプロフェッショナルとして活躍するケースが多いですね。

相手からの言葉を正しく認知する能力や、自分の気持ちを言葉として発語する能力など、言語療法は4~5歳ごろから始めるケースが多いと言われていますが、対象となるお子さまに適切な支援を立案、そして活動に取り入れることをしていきます。

学校で学んだことや臨床で経験したこと、これをお子さまたちとの遊びの中に取り入れ、遊びながらのリハビリなどで大いに言語聴覚士としての知識やスキルを活かせます。

また、個別療育で個々のお子さまと関わり、支援をすることでも、言語聴覚士としてのスキルを活かすことができますよ。

ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。

そして、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!

「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」

という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。

感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。

お子さまのご支援を通し、一緒に成長していきませんか?

採用に関するご相談や職場見学会の詳細は、【こちら】よりご確認ください。

保護者さまが心がけるべきこと

そして、お子さまに療育が合わないと思った時、保護者さまには改めてこれからお話しすることを心がけてみてもらうことをおすすめしています。

お子さまの気持ちを理解し支援する

療育は「お子さまの気持ちを理解した上で、必要な支援を提供してあげる」ということが大切になります。

そこで、保護者さまには改めて下記を意識してみることをおすすめしています。

  • お子さまの苦手なことや関心を見つける
  • コミュニケーション方法を工夫する
  • 安心できる環境を作る
  • 適切な療育や教育を選ぶ

これらを意識しながら、お子さまに合った支援ができるように、専門家や先生と相談していくと、お子さまにとって良い支援を提供してあげられる可能性が大きくなります。

他の保護者さまと情報交換をする

療育というのは、保護者さまひとりで抱えていくことは、とても大変です。

だからこそ、「積極的に専門家や先生に相談する」ということは大切なのですが、さらに「他の保護者さまと情報交換をする」ということも意識してみることをおすすめしています。

たとえば、

  • 発達障がいに関する情報をシェアする
  • 支援方法や療育の情報交換
  • お子さまの成長や悩みを話し合う
  • お互いの経験やアイデアを共有する

このようなことで他の保護者さまとコミュニケーションを取ることで、療育についての新しい発見や解決策を見つける助けになりますので、このことも保護者さまにお伝えしてあげましょう。

自分自身のケアも忘れずに

そして保護者さまには、「自分自身のケアも忘れないでください」ということもお伝えしています。

療育は、お子さまはもちろんですが、保護者さまにとっても負担や大変なことは少なくありません。

なので、ぜひ下記のようなことでご自身を労わってあげてほしいのです。

  • 「休息やリラックスを取る」ということをしっかり意識する
  • 自分の趣味や興味を楽しむ
  • 心のケアをするために相談先を見つける
  • 他の保護者さまやご友人と一緒に楽しい時間を過ごす

ご自身のケアが十分であれば、お子さまへの支援や療育にも力を入れられますので、このことをお伝えしつつ、児発管としてできる限りのサポートをしていきましょう。

まとめ

今回は、お子さまの療育に取り組んでいる保護者さまからよくいただくご質問として、

「療育が合わない子供への対処法は?」

こちらについて、児発管(児童発達支援管理責任者)の視点からお答えしていきました。

ちなみにこの記事を執筆しているのは、埼玉県行田市・鴻巣市にある児童発達支援・放課後等デイサービス「ぷりんしぱる」です。

ぷりんしぱるは「勉強についていけない」「お友だちとうまく遊べない」「集中して物事に取り組めない」など、発達・成長に心配のあるお子さまや、障がいを持ったお子さまを対象とした施設です。

ご家族の不安に寄り添い、ご相談しながら、お子さま一人一人が「主役(プリンシパル)」として人生を歩めるよう「発達基礎プログラミング」の考え方に基づいた最適な療育プランをご提案させていただいています。

お子さまがたくさんの仲間と共に楽しみながら成長できる、笑顔あふれる未来づくりを全力で支援いたしますので、ご興味があればお気軽にご連絡ください。

また、ぷりんしぱるでは一緒に働いてくれる仲間も大募集しています!

「“お子さまの人生は、お子さまが主役”であり、それを一生懸命サポートするご家族を、さらに私たちが支える!!」

という想いの下に「ぷりんしぱる」を運営しています。

感謝と喜びを仲間と共感し、身近にいる大切な人から、関わる全ての人たちへの恩返しのために、素直な気持ちでどんなことでも挑戦する気概を持って働ける人たちを育み、サポートしていきます。

お子さまのご支援を通し、一緒に成長していきませんか?

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